今日のタイトルはちょっとショッキングかもしれないが、本当のことだ。
昨日は、かなり長い記事を書いて、低血糖症の危険性を訴えた。
長文だが、この記事を読んで危機感を抱いたならば、下記の記事も併せて読むことをお奨めする。
- 人間の心身を狂わせるもの
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20090228/sugar
低血糖症は、生命の危険はない病気だからと、のんびり構えている人がいるかもしれない。
だが、それは間違いのようだ。
砂糖のとりすぎによって低血糖症になると、ガンになるリスクが高まる。
また、アルツハイマー型認知症になるリスクも高まるようなのだ。
低血糖症とすい臓がん
2006年に発表された、スウェーデンの研究チームによる調査結果がある。
糖尿病やガンにかかったことのない45歳以上の男女約8万人を対象に、食習慣を調べた。
このうち、131人が8年後までに膵臓がんを発症した。
分析したところ、砂糖の摂取量が危険要因であることが分かった。
例えば「砂糖を添加したソフトドリンク」を1日2回以上飲む人は飲まない人に比べて約90%、
「砂糖を入れたコーヒーや紅茶」を1日5回以上飲む人は飲まない人に比べ約70%、
「クリームの付いたフルーツ」を1日1回以上食べる人は食べない人に比べて約50%、
発症の危険性が高かったという。
この結果から推測できるのは、砂糖入りの清涼飲料などはかなり良くないということだ。
かなり多くの砂糖が含まれていることを知れば、理解できるだろう。
果汁飲料などの清涼飲料水では、砂糖は50gも含まれている。
スポーツ飲料のような清涼飲料水の砂糖含有量でも、1缶に20gほどの砂糖を含んでいる。
スポーツドリンクは体に良いだろうという思い込みがあるかもしれないが、低血糖症になるということでは、他の砂糖を使った飲食物と条件はあまり変わらない。
白砂糖は体内からカルシウムを奪う
砂糖には、低血糖症とは別のリスクもある。
骨粗鬆症の診療ガイドラインの『骨粗鬆症 診断・予防・治療ガイド』では、砂糖は「骨泥棒」とされている。
砂糖の摂りすぎはカルシウムの排泄量を増やし、体内のカルシウムを奪ってしまう。
特に炭酸飲料が良くないらしい。
この点については、砂糖から「自然の甘さ」に替えれば、ある程度は解決される。
黒砂糖・きび砂糖のような、カルシウムなどのミネラルが豊富なもののことだ。
だが、低血糖症のリスクがあるという点では、白砂糖と大差はない。
「ペットボトル症候群」というのがあるが、砂糖が入った飲料はすべて同じだ。
私は長年、そのような清涼飲料のたぐいをほとんど飲んでいない。
たまにジュース類を飲むときには、必ず果汁100%のジュースを選んでいる。
コーラなんていうものは、絶対に口にしない。
自分は甘いものをあまり食べないから、「私は違う」と思っている人がいるかもしれない。
だが、日常的にこのような砂糖入り飲料を飲んでいるならば、立派な低血糖症になっているのではないか。
- 砂糖取りすぎは高リスク/膵臓がん、8万人調査で(四国新聞)
http://www.shikoku-np.co.jp/national/medical_health/article.aspx?id=20061109000166 - 砂糖取りすぎは高リスク 膵臓がん(内科医のお勉強日記)
http://intmed.exblog.jp/4662078/
すい臓がんになるリスク
国民1人あたりの砂糖消費量ということでは、他の国と較べてみると、決して多くはない。
日本では1人あたり19Kg前後の消費量であるのに対して、欧米諸国では、日本の1.5倍〜3倍ぐらいの量を消費している国が多い。
これは単純な統計なので、そのまま信用してよいかどうかわからない。
たとえば日本では食品の原価を抑えるために、砂糖以外の甘味料を多く使っているというようなことがあるかもしれない。
ちなみに、上記の研究が行なわれたスウェーデンでは、日本の2倍ぐらいの砂糖を消費している。
- 主要国の1人当たり砂糖消費量
http://sugar.lin.go.jp/japan/data/j_html/e_1_09.htm
日本人のガンで命を落とす率の統計(2005年)では、肺、胃、肝臓、結腸、膵臓となっていて、すい臓がんで亡くなる率は5番目に多い。
やはり、すい臓がんで亡くなる人は、日本では非常に多いようだ。
膵臓がんは、治療が困難で確率が高いという。
初期には、症状も無いことが殆どだという。
低血糖症で、ある程度の年齢に達している人は、定期的に検査を受けたほうが良いかもしれない。
すい臓がんになったとして、代替医療の道はあるか?
ネット上で探して見ると、フコイダンがすい臓がんに有効だという情報があった。
詳細は不明だが、参考までに書いておく。
- 余命半年と宣告されたガンが快方に(妻談) <すい臓がん>
http://www.fucoidan-navi.com/taiken3.html
砂糖と他のガンの関係
日本人の命を落とす要因のトップを占める病気はガンで、約30%を占めている。
では、すい臓がん以外のガンについては、どうだろうか。
低血糖症との因果関係はあるだろうか。
下記の「砂糖の害、砂糖秒.com」で紹介されているバド博士によると、ガンについて、下記のようなことが言えるという。
- ガンに罹る率は、歳をとるにつれて増大する
- 29歳以下の人には、ガンの病歴はない
- 30歳〜50歳までの人で、低血糖症を伴っている人々が、ガンに罹る率が一番高い
- 50歳以上の人々の場合には、ガンが糖尿病と平行して見られるケースが一番多い
- どの年齢でも、ガンは太り過ぎの人に一番多く見られる
上記サイトによると、多くの臨床経験のデータからして、低血糖症そして糖尿病に導くような諸原因がみな、ガンを惹き起こす原因であるという結論に達しているという。
やはり、低血糖症の人は、ガンになるリスクが高いと言えるかもしれない。
砂糖とアルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)も、砂糖のとりすぎによって発症のリスクが高まるという。
まずは、高血糖の結果である糖尿病について見てみる。
下記サイトで紹介されている事例だ。
九州大の清原裕教授らは、福岡県久山町の住民約800人を15年間、追跡して分析した。
15年間に188人が認知症を発症し、うち93人がアルツハイマー病だった。
同じ826人について、ブドウ糖の代謝能力である耐糖能の異常も調査した。
調査結果では、糖尿病やその予備群の人は、耐糖能異常のない人に比べて4.6倍、アルツハイマー病になる危険性が高かった。
また、糖尿病だとアルツハイマーになる危険性が高まるともいっている。
- 肥満・糖尿・ボケ⇒糖尿病だとアルツハイマー発症4.6倍
http://plaza.rakuten.co.jp/gnetoffice/diary/200709030000 - 糖尿病者はアルツハイマーに?
http://allabout.co.jp/health/diabetes/closeup/CU20040322A/
下記のブログで紹介されている、岩手大学の学生の話も興味深い。
アルツハイマーが進んできた祖母が菓子をほしがり、ひ孫の分までとり上げて食べるようになった。
そこで学生の母が心配し、菓子類を家に置かないようにした。
それ以来、病気の進行はストップしたという。
下記のページでは、米国のアラバマ大学医学部のドンフェン・ツァオらによる動物実験が紹介されている。
この報告によると、砂糖入りの甘味飲料の摂取量を減らすことが、アルツハイマー病の発症リスクを低下させる効果的な方法ではないかという。
みなさんの周囲では、どうですか?
家庭や実家にアルツハイマー型認知症の人がいる場合、その人は甘いものをよく食べますか?
家から甘いものをすべて排除することが、この病気の予防に役立つかもしれません。
低血糖症〜世界的な問題
低血糖症は、21世紀に生きる人間が乗り越えなければならない大きな課題の一つといっても言いすぎではないかもしれない。
世界の人口のうち、かなりの割合の人々が、低血糖症の症状をもっていると推測するからだ。
誰もが普通に口にしている砂糖に大きな原因がある以上、これを簡単にやめろと言っても難しいだろう。
ちなみに、最近紹介している、ゆの里の「月のしずく」には、低血糖症に良いミネラル成分が豊富なようだ。
下記ページにある成分表を見ると、マグネシウム、鉄、亜鉛などが豊富に含まれている。
今後このブログでは、どのような食品や生活習慣によって、低血糖症の問題を解決できるかを、読者とともに考えていきたい。